













●澄んだ水と豊かな土に育まれた雑誌です。
ウェブサイト「とさちょうものがたり」から生まれた雑誌「とさちょうものがたりZINE」の第5号です。
●タイトルは「土佐町のものさし」。当ウェブサイトで連載中の「土佐町のものさし」を大幅な加筆修正の上1冊にまとめました。
●今号は前半と後半、大きく2章に分かれています。
○土佐町のものさし
前半が土佐町で2019年6月に実施した「土佐町幸福度調査アンケート」の経過・報告です。
「土佐町の幸福とは何か?」というなかなか一筋縄ではいかない疑問になんとか形を与える試みであった幸福度アンケート調査。その質問内容作りから実施、調査報告までの記事を掲載しています。
「私にとって幸福とは何か?」「町にとって幸福とは何か?」
もちろん簡単に答えの出る質問ではありませんが、個人が人生を作っていく上でこの質問を自問自答していくことがとても大切なように、土佐町という町のこれからを作っていく上で全ての行動のスタート地点にこの質問があることは大切だと思います。
この一冊は「土佐町はこうあるべき」という方向を示すものではありません。土佐町の方々がこれまで何を大切に思い町を守り作って来て、そしてこれから何を大切にして町を作っていきたいのか、その思いに焦点を当て、形にして共有するために作った一冊です。
町の方々のそういった思いを、もう一度振り返り確認し言葉にするひとつのきっかけになったら嬉しく思います。
○ブータンのものさし
後半は「ブータンのものさし」と題し、国民総幸福度による国の運営を進めているブータンからのレポート。
GNPやGDPの経済の指標に対する「GNH(幸福度)」という概念を産んだのがブータンという国です。
資本主義が一種の限界を迎え、この経済至上主義のシステムがどうやら多くの人々を幸福にできてないんじゃないかという疑念が世界的な広がりを見せつつある現代において、幸福度というものさしはあやふやで抽象的な部分を含みながらも、多くの国や自治体や個人の行動や事業の指針となりつつあります。
幸福度というものは、何か新しい概念のように見えるかもしれませんが決してそうではなく、経済(お金)の指標にともすれば押しつぶされがちなものや価値観、数字やデータにはなかなか反映できないけれど明らかに人々の幸福にとって大切なこと、そういった少しふわふわとした、だけど大切なものごとを、経済と同じくらい大切にしましょうよ、そういう考え方なのだと思います。
なかなか言葉にしにくい、数字にもしにくい価値観の部分を、総じて幸福度と名付けているといった言い方もできると思います。
この号の後半部では、その幸福度の生みの親であるブータンで見たもの聞いたことを、とさちょうものがたり編集長の石川の手による写真と文章でお伝えしています。
○梅原真さんによる「ないものはない」
これは実際にZINEを手にとって読んでほしいです。前後半のちょうど間は、とさちょうものがたり編集部が尊敬してやまない高知のデザイナー梅原真さんに寄稿していただいたページです。
というのも、私たちが思うに、梅原真さんがこれまでに生み出してきた数多くの素敵なもの・ことは、まさに今号で特集した幸福度の考え方そのものではないですか。
梅原さん自身は「幸福度」という言葉で表現することはあまりないと思いますが、根本の部分で同じ根っこに繋がっていると、編集部では勝手に思っていたりします。
そんな思いから、梅原さんに寄稿をお願いして実現したのが特集2つの間にあるページです。
とさちょうものがたりzine 05 →https://tosacho.com/zine05/
とさちょうものがたりzine について→https://tosacho.com/zine/
A4 / フルカラー / 48P
ISBN 978-4-9910655-4-5